16~65歳の大人を対象に実施した新しい国際比較調査試「国際成人力調査」

経済協力開発機構(OCDE)は2013年10月8日(水)、世界24国の16~65歳を対象に実施した「国際成人力調査」(PIAAC)の結果を発表しました。

「国際成人力調査」は、日、米、英、仏、独、韓、豪、加、フィンランドなどOECD加盟国等24か国・地域の16歳~65歳までの男女個人を対象に、「読解力」「数的思考力」「ITを活用した問題解決能力」および調査対象者の背景(年齢、性別、学歴、職歴など)について調査したもの。

大人が社会生活を送る上で必要な能力や学力を測るもので、基礎的な問題が中心の調査です。

経済協力開発機構(OCDE:Organisation for Economic Co-operation and Development)は、パリに本部はパリを置く、ヨーロッパ、北米などの先進国によって国際経済全般について協議する国際機関です。

これまでに経済協力開発機構は15歳が対象のOECDの学習到達度調査(PISA)などの調査を行ってきましたが、16~65歳の大人を対象に実施した初の新しい国際比較調査です。

日本は「読解力」と「数的思考力」で突出した高得点

文章を理解して問題を解く力を見る「読解力」では、日本の平均点は296点でトップ。第2位はフィンランド、第3位はオランダ。OECD平均は273点でした。

数学的な概念を解釈して伝達する力を見る「数的思考力」でも日本は288点を獲得して第1位。次いでフィンランドなどが続きました。平均は269点。

デジタル技術を活用する能力を測る「ITを活用した問題解決能力」では、全体の受験者のうち基準点を超えた割合を比較。第1位はスウェーデンの44%。日本はOECDの平均(34%)並みという結果でした。

読解力と数的思考力に関してOECDが設定した下位層の割合を比べてみると、他国はすべて10%以上でしたが、日本は読解力で5%、数的思考力で8%以内に収まっています。つまり、上位と下位の差が小さく、これも日本の特徴となっています。

日本が好成績を収めたことに対して、文部科学省は「基礎を重視してきた戦後日本教育に加え、企業の人材育成の成果も出たのではないか」と分析しています。

年代別で比較すると、日本の中高年層は他国を大きく上回る一方、若年層では差が小さいものでした。

各国とも最終学歴が高いほど成績が良く、成績が良ければ高い賃金を得ていることも示しています。

いずれの分野でも30歳前後でピークとなり、その後は得点が低下する傾向にあります。日本も同様ですが、特に数的思考力では50代まであまり成績が落ちない特徴が表れました。

16~65歳の成人の読解力の国別平均得点 トップ10

  • 第1位 日本 296点
  • 第2位 フィンランド 288点
  • 第3位 オランダ 284点
  • 第4位 オーストラリア 280点
  • 第5位 スウェーデン 279点
  • 第6位 ノルウェー 278点
  • 第7位 エストニア 276点
  • 第8位 ベルギー 275点
  • 第9位 チェコ 274点
  • 第10位 スロバニア 274点

16~65歳の成人の数的思考力の国別平均得点 トップ10

  • 第1位 日本 288点
  • 第2位 フィンランド 282点
  • 第3位 ベルギー 280点
  • 第3位 オランダ 280点
  • 第5位 スウェーデン 279点
  • 第6位 ノルウェー 278点
  • 第6位 デンマーク 278点
  • 第8位 スロバキア 276点
  • 第8位 チェコ 276点
  • 第10位 オーストリア 275点
  • ITを活用した問題解決能力においてレベル2・3の者の割合(16~65歳)が多い国 トップ10

    • 第1位 スウェーデン 44%
    • 第2位 フィンランド 42%
    • 第2位 オランダ 42%
    • 第4位 ノルウェー 41%
    • 第5位 デンマーク 39%
    • 第6位 オーストラリア 38%
    • 第7位 カナダ 37%
    • 第8位 ドイツ 36%
    • 第9位 イギリス 35%
    • 第9位 日本 35%
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