2015年の世界10大リスクのトップは「ヨーロッパの政治」

世界最大の政治リスク専門コンサルティング会社として知られるアメリカの調査会社、ユーラシア・グループは2015年1月5日(月)、2015年初の恒例となっている「2015年のトップ・リスク」予想を発表しました。

1998年にアメリカの政治学者、イアン・ブレマー氏らによって設立されたユーラシア・グループは、例年1月に世界が直面する可能性があるリスクを「世界10大リスク」として発表しています。

このレポートはマーケット関係者らの注目度が高く、2014年も原油安やウクライナへのロシアの強硬策の可能性を予想して的中させています。

さて、2015年の世界最大のリスクとして挙げられたのは「ヨーロッパの政治」です。

「ヨーロッパ経済はユーロ圏危機の最悪期に比べれば著しく改善したが、政治はひどく悪化している」と指摘。

選挙を控えたギリシャやスペインをはじめ、フランスやイギリス、ドイツでも、反・欧州連合(EU)勢力が台頭して支持を広げており、それぞれの政権の選択肢を狭めると予想しています。

さらにロシアや過激派組織「イスラム国」などの外的な不安要素が高まっていることも挙げています。

第二番目のリスクとして挙げられたのはロシアでした。ウクライナ問題を巡って、経済制裁と原油安で経済状況が厳しくなっており、西側諸国と対立が一段と深まればサイバー攻撃や武力による威嚇行為に出る可能性にも触れています。

第三番目のリスクは「中国の経済減速」。中国への輸出依存が深いブラジルなどの資源国に特に大きな打撃が及ぶとしています。

第四番目は、「金融の兵器化」です。オバマ米政権が制裁の手段に使う傾向を強めている点を踏まえ、将来のドル離れを招く懸念を指摘しています。

「金融の兵器化」でけでなく、「戦略産業の台頭」といった新らなリスクも予想されています。

第七番目に「戦略(産業)部門の台頭」を挙げ、ロシアや中国だけでなく、アメリカでも安全保障とかかわるハイテク、情報通信、金融などの分野で政府と企業の接近が目立つとしています。

アジア地域のリスクとしては、中国と台湾の関係悪化が9番目に入っています。中台間で合意済みのサービス貿易協定の撤回などがあれば、米中関係にも悪影響が及ぶと予想しています。

その一方で、メディアや政治家によって誇張されている脅威も指摘しています。

例として「アジアのナショナリズム」も挙げられており、日本や中国、インド、インドネシアは他国との対立を望んでおらず、地域での経済関係と安全保障を優先させるとし、想定外の衝突などが起きても冷静に対応できると分析しています。

ユーラシア・グループが予想する「2015年、世界の10大リスク」

  • 第1位 欧州の政治
  • 第2位 ロシア
  • 第3位 中国経済減速の影響
  • 第4位 金融の兵器化
  • 第5位 「イスラム国」の拡大
  • 第6位 「現職」指導者の弱さ
  • 第7位 戦略(業)部門の台頭
  • 第8位 サウジアラビア対イラン
  • 第9位 台湾と中国
  • 第10位 トルコ

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