科学論文の影響力で見る日本の研究機関のトップは東京大学
世界的な情報サービス企業であるトムソン・ロイターは2014年4月15日(火)、「インパクトの強い論文ランキング」を発表しました。
トムソン・ロイターはアメリカ、ニューヨークに本社を置く国際的な大手情報企業です。本年からスタートした引用論文数が日本の研究機関ランキングは、2013年1月から2013年10月までに発表された科学論文について、発表年と分野別に、他の論文に引用された回数が多い「影響力の高い論文」の発表数を調べてランキング化したもの。
科学論文は内容が重要であればあるほど、他の研究者が論文に引用する回数が増える傾向があります。影響力が高い論文を多く発表する研究機関は、それだけ研究の競争力が高いと評価されます。
同ランキングは、研究コミュニティに高いインパクトを持つ論文(高被引用論文)に注目することで、日本の研究機関の存在感を俯瞰するひとつの指標とする、としています。
さて、インパクトの高い論文数による日本の研究機関ランキングの第1位は東京大学でした。高被引用論文数は1,219。
第2位は独立行政法人・科学技術振興機構で、高被引用論文数は771。第3位は京都大学(高被引用論文数は710)でした。
なお、STAP細胞の論文問題で揺れる理化学研究所は第5位でした。
日本国内のインパクトの高い論文数による研究機関ランキング トップ20
※機関名 高被引用論文数 高被引用論文数の割合
- 第1位 東京大学 1,219 1.53%
- 第2位 独立行政法人・科学技術振興機構 771 2.41%
- 第3位 京都大学 710 1.21%
- 第4位 大阪大学 613 1.28%
- 第5位 独立行政法人・理化学研究所 523 2.25%
- 第6位 東北大学 457 0.98%
- 第7位 独立行政法人・産業技術総合研究所 354 1.25%
- 第8位 名古屋大学 340 1.11%
- 第9位 東京工業大学 315 1.17%
- 第10位 自然科学研究機構 284 1.32%
- 第11位 筑波大学 246 1.25%
- 第12位 九州大学 241 0.76%
- 第13位 独立行政法人・物質・材料研究機構 222 1.59%
- 第14位 広島大学 200 1.15%
- 第15位 北海道大学 193 0.61%
- 第16位 岡山大学 175 1.18%
- 第17位 神戸大学 148 1.09%
- 第18位 早稲田大学 147 1.41%
- 第19位 高エネルギー加速器研究機構 132 2.12%
- 第20位 慶應義塾大学 125 0.79%


